【おかあさんといっしょスタジオ収録にいったよ③神イントロダクション編】
これまでのお話はこちら。
まず、お兄さん・お姉さんは「本番中における諸注意」を私たち保護者に向かって、いくつか話し始めた。
ただの保護者たちではない。
思い出してほしい。
毎朝見てるスーパースターたちがTVから飛び出して、目の前にいる状態に我を忘れている保護者たちなのである。
全員、完全に目が♡マーク。
私も、体育会系の部活ですか?というほど従順に「ハイイイッ!」と食い気味に返事したくなる気持ちを抑えるのに必死だった。
特に心に残った「諸注意」をいくつか紹介しよう。
お兄さん:「お子さんたちは、とても緊張しています。中には、カメラの前に入っていけない子もいます。
そんなとき、お父さん・お母さんは決して、お子さんの背中を押さないでください。とっても危険です。」
特に遠方から、この日のために出てきたお父さん・お母さんが、そうしたくなる気持ちはよくわかる。
ちょっとくらい泣いていても、カメラからフレームアウトしていたら「ほらほら、行きなさい!」って背中押しちゃったりしそう。
ていうか私、言われてなかったらやりそうだったわ。あぶない、あぶない。
なるほど、それで転んでしまう子も過去にいたんだろうな。納得。
お兄さん:「エンディングで風船が降ってきます。でも、お子さんそれぞれの好きな色がもらえるとは限りません。もらえない子もいます。後から『別の色と交換してください』というのは、できませんのでご了承ください。」
そんなことまで対応してたら、キリないもんなあ。
もし娘が風船をゲットできなかったら「近所の百均で調達するから。」と言い聞かせよう。
そんな心算までさせてくれて・・・お兄さん、ありがとう!
これも納得、納得。
もう、お兄さん・お姉さんのいうことなら、こちとら全てを吸収するよ。
高分子ポリマー(オムツ)もびっくりの吸収力だよ。
心の中ではオムツがサンバイザーかぶってるよ、斜めに。
ご本人登場。というのはド頭のカウンターパンチ、からのすんなりイントロダクション。という効果もあるんだろうなあ。
もうステージは始まってるんだろうなあ。
有名寿司屋がコースの一番最初に、看板メニューである中トロ出すのと同じだなあ。
そんなおっさんのような例えしか浮かばなくて残念だが、やたら感心する。
そんな間にも、もう子どもたちの誘導が始まっている。
目が♡マークなのは、子どもたちも一緒だった。
(母子分離できなかったら、どうしよう)
そんな親の不安を秒速で吹き飛ばす、お兄さん・お姉さんのにこやかな誘導。
娘をはじめ、ほとんどの子がハンメルンの笛吹き男よろしく(例えが悪くてスミマセン)熱に浮かされたようにお兄さん・お姉さんに付いていく。
子どもたちの列の後ろに、保護者たちがまたゾロゾロ。
娘は、初めての場所や人はかなり警戒する方なのだが、そんなことおくびにも感じさせない。
だって、目の前で「おいでおいで」してくれてるのは、毎朝見てるお兄さん・お姉さんなのだから。
一度だけ後方のわたしを振り返って、ニコッとしたのを最後に、娘はもう2度と振り返らなかった・・・!
お兄さんたちに誘導されて、みんなが列を乱すことなく静かに長い廊下を歩いていく。
次に待ち受ける「楽しいこと」に子どもも大人もただただ、ワクワクしながら。
誰も泣かない。誰も不幸にならない。まさに神誘導!
す。すごい。すごいよ。
曲がりくねった細い廊下や楽屋脇を通って、やっとスタジオ着。
いよいよか・・・!
ごくり。わたしは生唾を飲み込んだ。
すいません。次でやっと本番です。まだ続きます。