ミルクジャポンブログ記事

ギロッポンの風に吹かれて。

2012年5月22日:ミルクジャポンブログ(2012年4月〜2016年9月)掲載からの転用

代表 平野聡子 / satoko hirano

ミルクジャポンブログに約4年間の連載。テーマはお出かけ。

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ちょっとご無沙汰してしまいました。

5/5のイベントが終わって(レポートと写真はこちら)、しばらく真っ白な灰でしたがようやく人間らしい暮らしが送れるようになりました。ふう。

 

さて今日は、前々回から続いて六本木シリーズってことで森美術館をご紹介したいと思います。

六本木ヒルズ森タワー53階部分に位置するこの美術館は、日本一高いところにある美術館として知られています。実はここがわたしの初・子連れ美術館。

 

こどもとアートを楽しめる「おやこでアート」

バージンシネマ六本木ヒルズでやってるママズクラブシアターという、毎週木曜限定・幼児連れOKの映画プログラムがあるのですが、その帰りに「映画館もいけたんだから平日の空いてる時間の美術館もいけるかも…」と欲が出て足をのばした事がきっかけでした。

 

ここのオススメは何といっても「おやこでアート」というパブリックプログラム

こどもの成長にあわせて「ベビーカーツアー」と「おやこでおしゃべりツアー」の2種類から選べます。

ベビーカーツアーは赤ちゃんが乗ったベビーカーを押しながら、おとなが展覧会を楽しめるプログラム。

3歳以上にオススメな「おやこでおしゃべりツアー」はその名の通り、おしゃべりを始めたこどもと一緒にお話しながらおとなもアートを楽しめるプログラムです。(どちらも要予約。超人気なのでマメにHPチェックしてくださいね)

 

美術館の何がストレスって「思いっきりおしゃべりできない」ということじゃないかと思うんです。

こどもだけじゃなく、地声の大きいおとな(わたしの事です)にとってもこれってかなりツライこと。作品を目の前にして疑問に思うことや、思わず同伴者と共有したくなることってありますよね。

それをぐっと我慢して「へ〜。そういうことね。うんうん、わかるわ〜」とでも言いた気なしたり顔で作品前をフンフンと通りすぎるのって、なんだろう。

スーパーなんかで、買わないけど食べてみたい試食品(主に焼いたソーセージ等)をちゃっかり食べたあと、買わずにさりげなく通り過ぎる時のあの感じに似てませんか。

 

まぁそれはともかく、おとななんだから観賞後にカフェとかでゆっくり語り合えばいいじゃないか!というご意見もありましょうが、広い美術館だと作品点数が多過ぎて、強烈なインパクトのあった作品しか覚えていないってことも多々あるのです。なんかそれじゃもったいない。

 

 

これがこどもだと、さらに顕著で

 

「(大きめの立体作品を観て)これなに?おっきーい!こわい!(とりあえず怖がる)だれの?これだれの?(なぜか所有者を気にする)れんくんの?あ、くるまついてる!(作品中の車輪を発見して)さわってもいーい?(以上、すべて大声)」

 

といった具合で、見事に思ったこと全部口に出さないと気が済みません状態です。

いちいち

 

「シー!静かに!」「れんくんのじゃないよ」「触ったらダメ!」

 

と言うだけで、こちらもほとほと疲れ果て、帰宅後

 

 

「あれ、今日何してたんだっけ」

と脳がつらかった記憶を抹消して一時的な記憶喪失に陥る、なんてことも。

これを気持ちよく解決してくれるのが「おやこでおしゃべりツアー」なのです!

 

美術館でおしゃべりOK!「おやこでおしゃべりツアー」

まず親子2〜3組(混み具合による)につき、1人のキュレーターさんがついて、作品ひとつひとつについて、解説してくれるのです。すごい贅沢。

しかもこども向けに解説してくれるのでわかりやすい!

 

量感や物質性に抗う、あるいは逆手にとるかのように、実体のない存在や形にできない現象、すなわち幽体をとらえその視覚化を試みて

 

←あくまで一例。

って言われるより

 

「ほら、これすごくおもしろい形をしているでしょう。ホントの人間はこんなもやもやっとしたのが出てると思う?でてないよね。じゃあなんでこんな形なんだろう?」

 

とか言われたほうが、こどもはもちろんおとなだってスッと体にはいってくる。

アートって実はすごく身近ですんなりと飲み込めるものだったんだな、って感じることができるんです。おしゃべりも質問もOK!ドサクサに紛れておとなが質問しても優しく答えてもらえます。(でも声の大きさには気をつけて→自分)

 

そして何よりいいなと思えるのは、キュレーターさんが同行することで美術館での正しい振る舞い方、マナーが身に付くということです。

声の大きさしかり、人の迷惑にならない鑑賞の仕方など。

ハハオヤが注意しても聞かないことを、ぱりっとした美しいキュレーターの女性に言われると一発できく!ってこともあります。(実証済み)

 

そしてそして、展覧会チケットがあれば、展望台東京シティビューにも入館できるのがまた大きな魅力のひとつ。(展覧会ごとに異なる場合もあるので詳しくは要お問い合わせ

オマケと呼ぶにはもったいない、360度ガラス張りの絶景!

夕暮れ時にいくと見事にカップルだらけで、幼児連れはなんだか場違いで「すみませんね〜」な気持ちになるので、できればのんびりしたお昼間がおすすめ。

「くるまがちっさいねー!」
などと興奮するむすこの隣で、東京タワーの美しさにみとれつつ都市の恩恵を感じるシアワセなひとときを過ごせます。

むすことちょっとしたデート気分で、いつもよりやさしい気持ちになっている自分を発見できたりして。。。

 

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ベビー情報

・森タワー2Fインフォメーションセンターでベビーカー貸し出しあり
・ヒルズ内施設におやこ休憩室、授乳室あり
・多目的トイレにおむつ替えシートあり