妊娠・出産・育児日記

こわかったこと。わかったこと。

2009年4月2日:代表ブログ(2007年10月〜2010年10月)掲載からの転用

代表 平野聡子 / satoko hirano

初の妊娠、出産、育児。約4年間の記録。

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長い打ち合わせが終わって、早足で家に帰りレンに遅めのごはんを食べさせていた夜10時頃のこと。
バーン!バーン!
とつぜん外で爆発音のような物音がして、椅子から飛び上がった。
明らかにいやな感じのする音だった。
レンも窓の外を指差して泣き顔になっている。

 

銃声?
誰かが下に落ちた?

 

背筋が凍りながらも、玄関のドアから顔だけ出して様子をうかがう。
同じ階の住人も数人、いぶかし気な顔で廊下にでてきていた。
その時、何人もの足音と怒声が上の階から聞こえて来てただならぬ雰囲気。「6階だ!6階!!」と大きな怒鳴り声が聞こえる。
ややややばい!何か事件だなこりゃ、ととりあえず家の中に避難。
7階にある事務所に電話して安否を確かめると7階は何ともない、という。

 

どうやら上の階(うちは5階)で何かが爆発して、火事があったらしい。
すぐに消防車が数台来て、消防隊員の人たちが走り回っている。
同じ階に住む人達が「避難だって。避難しろって言ってる!」と叫ぶのが聞こえたので、うおー!と部屋にもんどりうって舞い戻り取り急ぎレンに身支度をさせ、ドキドキしながら大事なものをカバンにつめる。あれ?大事なものって何だっけ?
えーと、通帳、印鑑、指輪、母子手帳、レンのお世話グッズ一式・・・・

 

ぜんぶひとつの手提げカバンにおさまった。ん?コレだけ?

 

そうこうしているうちに、ウンポコさんが家に帰ってきて
「避難しなくてもいいみたい」「とりあえず家の中にいよう」
と言ったのでひとまず3人で落ち着いて、様子をみることにする。
その通り、無事に鎮火しつつあるのでもう大丈夫、と消防隊員から説明があって、ようやく胸をなでおろす。あーびっくりした。
こんなの初めてで、ほんとにドキドキした。
出火元は6階に住む、なんとかウィッシュ!みたいな若者達が経営するちょっぴり怪しい会社の、誰かが捨てたゴミが原因?と言われている(未確認)。

 

死者やケガ人が出なくてよかった。
そして「大事なもの」というのが意外と少ないことに自分でもびっくり。
ひとつの手提げカバンで済んでしまう程度のものなのだ。
本当に大事なものはもう持っている(健康な体や家族)んだなぁとあらためて思ったのだった。それに気付かせてくれた、なんとかウィッシュ!みたいな若者よ。
ありがとう(未確認)。