早起きしてひとりでもういちど露天風呂。
朝食後、チェックアウトの時間まで貪欲にプールに入る。そんなに張り切った人はいないのか、すべて貸し切り状態でのびのびと泳げて楽しかった。家に帰ってから、死んだように眠るウンポコさんとレン(朝っぱらから無理矢理プールに誘われたせいで)を片目にトンカツ先生と電話で釣りの打ち合わせを済ませ、お昼寝からウンポコさんが目覚めるやいなやアジ釣りオリンピック@淡路島を開催する。
誰にとっても忘れられない「夏の思い出」があるように、わたし達もいつぞやのキラキラした釣りの思い出が忘れられないのだ。
あのバケツいっぱいの夢とアジをもう一度。
しょっぱい夏の海と入道雲を抱きしめて。
アブさん、アゲイン。
・・・ってアブさん(行きずりの釣りの師匠)には今回は出会えなかったがこの度はスペシャルゲストのウンポコさんとナンプラー先生を招いての釣りの会なのである。ナンプラー先生は私たちの中では唯一の釣り経験者で、しかもトンカツ先生の彼なのだった。これはめでたい以外の何者でもなくて長きにわたる歴史の中ではなかなかどうして、久しぶりのブリリアントな出来事だったので顔には出すまいとツンとすましておりましたけれど胸中はわたくし、1人サンバカーニバルのようだった。
黙っていても耳や鼻の穴から「ピーピープープピーピーピプープー」と世にも浮かれた笛の音が漏れ出てしまいそうで、ドキドキした。
そんな内心サンバカーニバル人間がひとり混じっていたせいか最初の2時間ほどは灼熱の太陽のした待てど暮らせど全く釣れず「入れ食い状態のウハウハでさ!」とか言ってたわたしのセリフもむなしく波の音にかき消されるばかりで、泣く泣く全員帰りかけたけど最後の2時間はドッコイ、おもしろいように釣れた。
エサもつけずにドンドン釣れてまさに「入れ食い状態のウハウハ」でホッとした。ホッとしたと同時に、そんなに釣れるとは誰も思っていなかったのか、バケツではなく小さな風呂屋のオケ(!)しか持っていない事にようやっと気付き、気付いたもののすでに時遅しで50匹のぴちぴちのアジでもって風呂屋のオケの限界に挑戦した。25匹ずつアジを山分けして意気揚々と家路についたわたし達を迎えたのは
「あら?もう別のおかず用意しちゃったわよ」というクールな母の一言だったが、それにも負けずに黙々とさばき、衣をつけどんどん揚げて、熱々のをじゅわっと甘酢につけ込んで食べた南蛮漬けはやっぱりやっぱり格別においしかった。
夢中で食べて、ほとんど食べ終わった頃に「あ、写真・・・」