妊娠・出産・育児日記

冒険王を観に行く

2008年6月14日:代表ブログ(2007年10月〜2010年10月)掲載からの転用

代表 平野聡子 / satoko hirano

初の妊娠、出産、育児。約4年間の記録。

横尾忠則の「冒険王」が間もなく終わってしまう!

というので砧公園の中にある世田谷美術館へ行ってきた。
膨大な数もさることながら、内容も濃くて最後にはヘトヘトになったけどおもしろかった。展示のどあたまの部屋にルソーの絵のパロディ?がたくさんあって、これはどう考えても悪ふざけだろう!
というような、全員ズボンを履いてなかったりヒゲがあるはずのところになかったり、とおかしな絵ばかりだったので
「ふふふ。巨匠だけどおもしろい人なんだな・・・」
と頬をほころばせていたら本人の意図、というかこだわりは全然違うところにあった、というのをほぼ日のサイト(冒頭リンク先)で後から知って目が飛び出た。天才ってこういうことなのか。。。
 
あと、仕事のイラストや版画などもハンパなくてどれもこれもとんでもないクオリティなのだけど、着物屋さんか何かのポスターが凄かった。
おそらく「この写真を使ってください」と着物女性の写真を渡されたんだろうけど、完成ポスターは「・・・ど、どこにあの写真が?」というしっちゃかめっちゃかの色彩のマジックが爆発していた。
「この写真渡してあがってきたのがコレだったら・・・度肝抜かれるよね」
としばらくそのポスターに釘付けになった。
 
左が元写真、右が完成図。
 
20080616_526410.jpg
 
ね、度肝抜かれるでしょ。
 
砧公園は樹々が大きく育っていてやっぱりいい公園だった。
前回レンを乗せたベビーカーを押しながら歩いて来た時は桜が満開だったので全然印象が違った。
華やかで大迫力の桜を観ているときは「キレイだな」「懐かしいな」としか思わなかったけれど、あの頃、平日の昼間に当然友人達は働いていてまだお母さん友達もおらず、賑やかに花見をしている子連れグループやカップルや家族連れの中、ひとり物言わぬ赤子を抱いてタコ焼きなどを呑気に食べていた自分は実はさみしかったんだな。
大人と会話したかったんだな。と、今になって気付いた。
 
遅れて来た感情に気付く、というのはフシギなものだなと2人とベビーカーの影が芝生に落ちているのを見ながら思った。