フランス、スペインの旅へ行くという母を渋谷にあるリムジンバスの乗り場まで送って行く、朝6時過ぎのこと。ひと2.3人ほど入ってるんちゃうの?と疑いたくなるほど重いスーツケースがあるのでタクシーで向かう。
車窓から早朝の渋谷の風景が見えて「やっぱり都会の朝はフレッシュじゃないわね~」と母。
なるほど土曜の朝だけあって、道玄坂には昨夜からオールで遊んでいたとおぼしき若者がわらわらと群れて、そこここにたむろしている。
「今何時だっけ?」と思うくらい人通りも多いし、それに負けず劣らずゴミの山に集るはしぶとカラスの数もハンパない。こわい。
そうだそうだ、こんな感じだったそういえば渋谷の朝って。
吐きそうなくらいザラついた気持ちになるんだった~、などと思いつつまだ酔いが覚めてない感じのやけにキャアキャアはしゃいでいる若者グループを眺めていると、その中のひとりが友達を追いかけながらおしっこをかけている。
さらにどうしようもない事に、若者のその腕白な(?)行動とはウラハラにそのおしっこには全く勢いがなく、古い水道の蛇口かよと思うほどじょぼじょぼとたよりなく安い発泡酒をさらに水で薄めたような液体を渋谷の街にいつまでも垂れ流しているのであった。あーあ最悪。
「たしかに、フレッシュとは、言いがたいなあ。」
と答えて、母にはなるべく見えないように車窓を背にしておしっこ野郎を背中で隠しつつ苦笑いしているうちにセルリアンタワーに到着。
母は手を振って、元気に旅立っていったのだった。
それにしてもさすがに渋谷を「自分の街」とは全く思わないけどそれでも「自分が住んでいる東京という街の一部」という認識は強くあるんだな~、と自分でもちょっと驚いた。母に「こんな渋谷は見せたくないな」という気持ちが生まれたことが意外だったというか。
こんな時間にここにいる事もひさしぶりだったので、スタバでお茶して帰ろう!と思ってTSUTAYAまで歩いて行くと、これまた異常なくらいの人だかり。なんだなんだ、と思ってのぞき込むとドラクエ9の発売日でカウントダウンイベントをやっていたのであった。
朝7時の出来事。都会ってすごいヨネ。はー眠い。