レンがとにかくよく寝てくれるのだ。
家にいる時は、赤ちゃんらしくグズったり、抱っこしないと泣き止まなかったりしてオロオロさせられる事もままあるのだけれど外出すると何時間でもずっとおしゃぶりをアムアムとしゃぶったまま眠っているか目をあけて静かにじっとこちらを見ている。
目が合うとこっちがドキッとするほど静かな湖のような澄んだ眼差しでじっと。(実際に『見ているぞ』というよりは『心の目でお前を見ているぞな』という感じ)
おかげでバスに乗って6ヶ月の赤ちゃんがいる友達のお家に遊びに行って低アルコールビールを飲んだり、先週末なんて家族で連れ立って髪を切りに行ったり近所のお店で3時間かけてゆっくりランチをしたりレアチーズケーキを作ったりしてその間もずっと隣でおしゃぶりアムアムか心眼で見られていたわけで。
ついこないだまでの余裕の無さが嘘のよう!(と言ってもレンと2人だけで初めて行くところはやっぱり私のほうが緊張してヘトヘトだけど)
1日のうちでいちばん上機嫌な時はベビーチェアーに座ってウンチを静かに漏らしている時だ。最高の笑顔を向けてくれる。
ウンチをして泣くなら分かるけれど、この笑顔は何だろう。
ウンチよ静かに漏れよ。瞳が微笑むから。
こちらもそんなに笑ってくれると嬉しいので向き合ったまま一緒にニコニコしている。ニコニコしたまま、静かに漂ってくるウンチの香りを嗅ぎ付け「またヤラレタ!」と思う。
「助かるけれど大丈夫かしらねウチの子。」と話していると夜、怖い夢でも見たのかふと目覚めて大きな声で「ぎゃあ!」と泣き出したので、ヨシヨシと抱っこしてあやしながら「なんだかんだ言ってもまだまだ赤子同然ね、君は。ふふ」などと上目線で思ったりしたが正真正銘、赤ん坊だ。2ヶ月半の。
それとも本領発揮はこれから?嵐の前の静けさ?
赤子は月齢によって急に変身するらしいので油断はできません。