妊娠・出産・育児日記

教会とメモリー

2007年12月16日:代表ブログ(2007年10月〜2010年10月)掲載からの転用

代表 平野聡子 / satoko hirano

初の妊娠、出産、育児。約4年間の記録。

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神戸教会へ行く。

もともとクリスチャンでここの教会員でもある母とウンポコ両親の「ぜひ赤ちゃんを連れて教会へ」という強い希望によりレンの記念すべき人生初の遠出は「教会」と相成りました。
無宗教であるわたし達からすれば、ちょうどお宮参りのタイミングでもあるしまぁ行き先が神社でも教会でもどっちでもいいや!というラフな感じです。ゴッド・イズ・マイ・コ・パイロット。

しかしラフな感じとはいえ、日曜の朝から130年近く歴史のある教会で赤子を抱え、聖歌隊が歌う賛美歌なんかを聴いていると荘厳なパイプオルガンの音も手伝ってなんだかにわかに「神よ・・・」という気分になってくる。隣のウンポコさんとなりゆきで礼拝に参列することになったヤスロマンチックの顔をチラリ盗み見ると同じく「神よ・・・」という神妙な顔になっていておもしろかった。
眠かっただけかもしれないけれど。

 

2階から見下ろす礼拝堂の眺めもまた格別で、それらを背景にしてヤスロマンチックに家族写真を撮ってもらった。

プロのカメラマンに撮ってもらう事でテンションのあがった家族らとポラを見て、ウンポコさんが(長髪とヒゲのせいで)「まるでイエス・キリストみたいだ!」と笑い合ったりヤスロマンチックの頼もしいかけ声に皆、緊張を解いたり母が他の教会員のひと達にレンを見せて「どう?可愛いでしょう」とコメントを強要したりはしゃぐ私たちを物言わぬレンが眉間にしわを寄せ、泣き顔とも困惑顔ともつかぬ顔でじっと見ていたりそんなあれやこれやをステンドグラスから射す冬の午前中特有の光がやんわりと包んでいてわたしは今日のことを、この古い教会の匂いとともにたぶん一生忘れないだろうなと、思った。

 

数年後、数十年後、何かのきっかけで痛烈に思い出すだろうなと確信するような、現実に起こっている事なのにどこか輪郭がぼやけていて、毎秒毎秒失われるのと同時に思い出に変わっていくようなそんな切なく愛おしい時間が稀にあるが教会マジックなのかこの時、まさにそう感じてキュンとしたのでした。
幸せフォトグラファー・ヤスロマンチックに感謝!