妊娠・出産・育児日記

つらいよ応急救護

2009年9月9日:代表ブログ(2007年10月〜2010年10月)掲載からの転用

代表 平野聡子 / satoko hirano

初の妊娠、出産、育児。約4年間の記録。

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朝、しんどいなあと思って熱をはかったら38度5分あったのだけどどうしても今日は「取得時講習」というのを受けにいかなくちゃいけないので(前回はレンの熱でキャンセルしてえらい怒られた上に次の予約は1ヶ月先なのだった・・・)重い体を引きずって朝6時半に家を出た。またつらいことに、指定教習所がえらい遠いのだ。
そしてさらにつらいことに、講習は7時間もあるのだった。
さらにさらに運転を録画される路上運転もあって、下町のものすごく細い道路(なのになぜか一方通行ではない)などを走ることになり教官が「たぶん・・・都内で一番むずかしい道なんじゃないかなァ」などと呑気な感じで言うのだった。
 
なぜの嵐。
 
まぁいい。ここまではまぁ良しとしよう。
いちばんつらかったのは応急救護の3時間だった。
「もしもーし!大丈夫ですか?もしもーし!もしもーし!」とぐにゃりとしたマネキンの肩を外れんばかりにたたき、あらん限りの大声で叫ばなければいけないのだ。
「誰か来てくださーい!救急車とAEDをお願いしまーす!!」
少しでも恥ずかしがって声が小さくなろうもんならフルメタル・ジャケットの鬼軍曹みたいなヤな感じの教官に「恥ずかしがるほうが恥ずかしいのだ!」などとワケのわからない理屈で注意されるので、一生懸命がんばった。最後の効果測定で落ちてしまうと居残りでこの鬼軍曹とマンツーマンでやり直しをさせられる、という。そ、それだけは絶対にイヤ。
20歳前後のイマドキ若者が多かったのだが、みんな同じ気持ちなのかアカデミー賞狙いかというほどの切迫した演技で必死に頑張った。
 
その後、胸部圧迫(心臓マッサージ)を30回、人工呼吸を2回というセットをなんと5セット・それもストップウォッチで計られて、最初の声がけもいれて全部で2分30秒までに終わらせなければアウト。
人命救助はスピードが命だからネ。
他の人のテスト中も一緒にやらなくてはいけないので結果的にこれを20セットやりました。つまり心臓マッサージだけで600回ネ。
熱がある状態でこれは狂気の沙汰ネ。こっちが倒れそうネ。
しかしそこで私は最速のタイムをたたき出した。(私以外全員男子)
だって居残りがイヤだから。。
 
なんとか効果測定も合格し、ああ!これでやっとぐっすり眠れる・・・!
と部屋の隅で感涙にむせび泣こうかとしていたら「最後にAEDを実際に使ってもらいましょう、ではそこの方!」と見事当てられて、20歳前後の若者たちの前で実演。
あ、でもこれは役に立ったかも。最近AEDって街でよく見かけるし。
 
で、家に帰ったとたん、やっぱり38度越えでダウンしてしまいました。
遅くまでレンをみてくれたドイツン、ありがとう。
 
わたしは今なら、心肺停止に陥りそうなひとを助けられるかも!という自信があります。でもその前に自分を救わねば。