ちょっと思う事あって、育児に関する講演会を聴きに行った。
会場ではオムツとか野菜ジュースとかのサンプルが沢山配られていて0～3歳くらいまでの赤ちゃん連れのお母さん達でごった返しまくり。
ホールでの講演が始まると赤ちゃん達はもちろんそれどころではなく自由に泣き叫び、すでに歩ける子たちはホール中を徘徊！
階段のぼったり降りたり僕こんなに動けるよ大会！なかでもひとりの男の子がお母さんの隙を見てはステージに上がろう上がろうと頑張っていた。飽くなき挑戦！という感じで何度も何度もステージに上がっては怒った母親に引き戻されていておもしろかった。
だんだん記録（ステージ中央にどれだけ近付けるか）は伸びていくのだけど母親も負けてはいない。うーん、すごい緊迫感！
なんだかわたくし、もう講演どころじゃない気分。
わたしがお金持ちだったら札束をチラつかせて
「この際、彼をステージに上げて好き放題やらせてあげてくれませんか！」
と懇願したい。そして早送りで見てみたい。
会場から新橋を経由して帰る途中、妙に新橋が懐かしく感じてふとベビーカーを押す手を休めてお茶でもしていこうかという気になった。
「新橋」はこれまでスタジオがあったりクライアントの本社ビルがあったりして、何かと来る機会が多かったのだけれど特に好きな場所でもないし、休みの日になど到底来る気にはなれない「経由」の街。サラリーマンが19時で泥酔する街。
なのにこんなに懐かしいのはなんでだろう？
煙草の煙と排気ガスと飲食店から出る湯気が混じったような臭気をよけてコーヒーショップに入る。通りも店内もベビーカー率はゼロ％！
行き交う人々が振り返って珍しそうにジロジロ見て行く。
新橋と赤ちゃんの相性は抜群に悪いみたい。
広い世界を見るのだ。
「名物ポンヌッフって何？」と新橋ビギナーギャルに聞かれたら得意気に答えてほしい。
「ポンヌッフ=Pont Neuf=新しい(neuf)橋(pont)、つまり新橋だよ」と。
